地元の若者らが「継承」 「みんな」で新たな風物詩に 28日から泳げ!鯉のぼりくん

 ゴールデンウィークの風物詩として知られる七里御浜海岸の「第37回泳げ!鯉のぼりくん」が28日(日)から5月6日(月)まで行われる。これまで鯉のぼりを揚げてきた七里御浜鯉のぼりの会が昨年、40年の節目に一度は中止を決断したが、地元の若者らによる「みんなの鯉のぼりの会」が催しを継承。昨年までと同規模での鯉のぼりを目指し、人気行事の継続へ力を合わせる。

 17日、みんなの鯉のぼりの会の西垣内新(あらた)会長(28)と事務局の井上翔太さん(28)、七里御浜鯉のぼりの会で最後の代表世話人を務めた森岡忠雄さんが記者発表を行い、イベントをPRした。

 西垣内さんらによると、鯉のぼりの継続を検討していた地元建設業者の川上組(川上景士代表取締役)から打診を受け、「物心ついた頃から当たり前に見てきた七里御浜の鯉のぼりが無くなることは考えられない。自分たちの子どもの世代に寂しい思いはさせたくない」と継承を決心。20~30代の友人・知人らに声をかけ、約20人の若者で「みんなの鯉のぼりの会」を結成した。今回は新たなスタートとなるが、「継承」という想いを強く持ち「第37回」とした。

 鯉のぼりや掲揚に必要な機材などはすべて七里御浜鯉のぼりの会から引き継いだ。設置にあたっての重機等は川上組の全面協力が得られるという。

 20日から事前準備を進め、設置作業は28日(日)午前9時から実施。獅子岩付近から木本町方面に向かって海岸約1キロ㍍に、市民らから寄せられた鯉のぼり約250匹を揚げる。これまで、運営資金にとオリジナルの協賛ステッカー(1枚500円)を販売してきたが、今回は行わない。

 西垣内代表と井上さんは「まだわからないことだらけですが、地域の皆さん、川上組さん、七里御浜鯉のぼりの会さんなど、皆さんに助けていただきながら、何とかこれまでと同じ規模の鯉のぼりを揚げたい。他県へ進学・就職した人も、鯉のぼりを見ることで『帰ってきた』と実感できると思います。団体名にあるように『みんな』で一緒に鯉のぼりを揚げて、ゴールデンウィークには多くの方々に楽しんでいただきたい」とPRした。

 なお、現在ボランティアや使わなくなった鯉のぼりも募集中。問い合わせは熊野市観光協会(0597・89・0100)まで。同会のスタッフは次の皆さん。

 ▼代表=西垣内新▼事務局=井上翔太▼スタッフ=川上貴男、畑井将義、峪口瑛司、平井悠貴、木下和巳、上地祥汰、谷川凌次、曲田周平、清水優輝、津本直樹、片岡頼秀、山川華人、岩本拓大、橋屋正史、奥智樹。

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