御浜町立尾呂志学園卒業生で今月15日に日本体育大学体育学部を卒業した高田煕(ひかる)さんが25日、大畑覚町長を表敬訪問。昨年開催されたレスリング世界選手権で銅メダルを獲得したことを報告した。
高田さんは昨年10月23~24日にアルバニアで開かれた「2023年U23世界選手権フリースタイル74㌔級」で3位に入賞するなど、毎年数多くの大会で上位入賞を果たしている。高田さんとしては初の世界選手権で、厳しい日本での予選(選考会)を優勝して出場。3回戦で大会優勝者であるキーガン・D・オトゥール選手(アメリカ)に敗れたものの、敗者復活戦を勝って迎えた3位決定戦でサニー・ジェームズ・サンティアゴ選手(プエルトリコ)に勝利した。大会を振り返り、高田さんは「このような結果を残せたのは、応援してくださったみなさまのおかげ。これからもさらなる結果を残せるよう努力していきたい」と語った。
小中学校時代は「新宮ジュニアレスリング」に通い、数々の大会で華々しい実績を残した。高校は全国屈指の強豪校である千葉県の日本体育大学柏高校に進学。3年の時に初めて県予選で優勝してインターハイに出場し、同年、国体のフリースタイル71㌔級に出場して全国優勝を掴んだ。その後、日体大体育学部体育学科に進み、これまで同様輝かしい成績をおさめてきた。また、昨年夏は母校・尾呂志学園に教育実習生として着任し、後輩たちに保健・体育の授業を教えた。大学を卒業後は埼玉県にある陸上自衛隊朝霞駐屯地内に設置されている自衛隊体育学校のレスリング班に進み、レスリング漬けの毎日を送る。
今年7月26日から始まるパリ五輪出場を目標にしていたが、高田さんの階級であるフリースタイル74㌔級は高谷大地選手が内定している。次の目標について、高田さんは4年後の〝ロサンゼルス五輪出場〟を掲げ、「これからはレスリングが仕事になるので、生半可な気持ちではできない」と意気込んだ。
大畑町長は「スポーツで御浜町の方の名前が出るのは嬉しい。初めての世界選手権で銅メダルという結果は、これまでの努力の成果。まだまだ高みを目指して精進していってもらいたい」と激励。また、中学校時代の恩師である本誠一教育長はレスリングに励む当時の高田さんの姿を思い起こし、立派な成績に目を細めた。