今年も渡りをする蝶「アサギマダラ」の時期がやってきた。12日は御浜町の尾呂志地区で可憐な姿を見せた。
3千㌔を旅するというアサギマダラは、春には南から北へ、秋には東北から九州、沖縄に向けて渡りをする。熊野市や南牟婁郡でも、庭などにアサギマダラが好むフジバカマを植え、毎年の訪問を楽しみにしている人が多い。
尾呂志地区では、さぎりの里から紀和町方面へ300㍍ほど進んだ右手に、同地区出身の山田俊弘、上之谷久さんら有志が休耕田を活用して整備したフジバカマ畑がある。多いときには500匹以上が乱舞する時もあり、絶好の観察スポットになっている。
同所では今週に入ってからアサギマダラの飛来が確認されている。12日朝は少なくとも50匹以上が飛び交った。アサギマダラを楽しみにやってきた松阪市の女性はカメラを手に「何度か足を運んでおり、今日は多くのアサギマダラが飛んでいて嬉しい。今後もっと増えてくるということで、また来たい」と話していた。
昨年もこの場所では10月11日ごろに初飛来が確認され、ピークは20日を過ぎてからだった。今後もしばらくアサギマダラの姿が楽しめそうだ。アサギマダラは気温が上がってくると涼しい山の中に隠れてしまうので、午前10時ごろがおすすめの時間帯という。