観光案内所で”御朱印も”熊野から「聖地」発信を 凪のあすから認定プレートの贈呈式

 一般社団法人アニメツーリズム協会によるアニメ聖地88認定プレートと御朱印スタンプの贈呈式が8日、熊野市井戸町の熊野市観光案内所で行われ、同協会事業開発部の居駒昭太部長から中平孝之会長へ記念プレートが、熊野市観光スポーツ交流課の大井伸剛課長へスタンプがそれぞれ手渡された。プレートと御朱印は早速同案内所1階に設置した。

 2013年から14年にかけて放送された人気アニメ「凪のあすから」には、波田須町を中心に新鹿海水浴場周辺やJR波田須駅など、この地域がモデルとなったような背景が多数登場。御浜町出身で木本高校美術部OBの東地和生さんがアニメの美術背景を手掛けていたことなどから、ファンの間でこの地域が広まり、国内外から多数のファンが訪れるようになった。

 アニメツーリズム協会による「訪れてみたい日本のアニメ聖地88」には2018年から6年連続で選定されており、今年は放送から10周年を迎えることを受け、認定プレートと御朱印スタンプを設置することとなったもの。同協会によると県内で聖地に認定されているのは熊野市のみ。国内他の聖地ではプレートと御朱印の設置で〝聖地巡礼〟の来訪者数が飛躍的に伸びており、熊野市への誘客も期待できるという。

 贈呈式では居駒部長が「地元と権利元、ファンが1つのコンテンツを通してその土地の文化を知ってもらうきっかけになればというのが聖地認定の理念。熊野の地からアニメ聖地を発信してもらえたら」と挨拶。中平会長は「熊野市は観光地に事欠かない。色々な人の力をお借りしながら、発展させていきたい」と応じた。

 御朱印スタンプ第1号となった岡山県から訪れた40代男性は「熊野市へは凪のあすからを見て来るようになりました。海と山がたくさんあり、特に海の色が綺麗で癒されます」と話していた。

 なお、観光庁の「インバウンドの地方誘客支援事業」として「熊野の海や世界遺産の魅力を最大限に再現したTVアニメ『凪のあすから』10周年を記念した観光資源開発」も採択され、10月から作品を活用した様々な観光施策も行っていく。

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