熊野大花火にも感動 バストスの使節団来訪 姉妹都市50周年記念し更なる有効へ調印も

 熊野市が姉妹都市提携を結んでいるブラジル・バストス市の公式使節団が8月29日夜から熊野市を訪問。初日は熊野大花火を楽しみ、翌30日には熊野市役所での歓迎セレモニーや更なる友好を約束する調印式、記念碑の除幕、夕食会などで大いに交流を深めた。

 両市は1972年12月に姉妹都市協定を締結。以来、児童生徒絵画展の開催や両市への訪問、ホームステイ受け入れなどで交流を深めてきた。今回はマノエル・イロニーデス・ローザ市長はじめ、ネウザ・アパレシーダ・トニョン・ジョルジェ市議会議長、ロジアーネ・ハシモト・ヒモリ文化部長、姉妹都市提携50周年記念委員会の小澤耕司委員長の4人が公式使節団として熊野市を訪問。29日夕方に熊野市入りし、同日に開催された熊野大花火大会を楽しんだ。

 翌30日に熊野市役所で開催された歓迎セレモニーは、混声合唱ベーレンコーアの皆さんが、浴衣姿で「上を向いて歩こう」「明日があるさ」の2曲を披露し、美しいコーラスで一行を歓迎。河上敢二市長が「ようこそ熊野市へ。昨年、バストス市と熊野市は姉妹都市提携50周年を迎え、こうして皆さんを熊野市にお迎えできることを光栄に思います。これまでの50年間で、両市の間では様々な交流が行われており、今回の滞在も両市の更なる理解促進と友好の発展につながることを祈念します」と歓迎のあいさつを述べ、マノエル市長も「とても素敵な歌声に感動しました。50年前に提携した際、このような式典は想像もしていなかったと思う。これまでの50年だけでなく、これからも両市にとって深い友好関係を築いていけるように努め、文化、経済、商業の友好関係を進めていければ」と応じた。

 引き続き、更なる友好を祈念し両市長が調印。熊野市からは那智黒石の記念品と野球・柔道用品として100万円分の目録を贈呈。バストス市からはサッカーブラジル代表のユニホームと記念プレートが手渡された。

 その後、山崎運動公園で姉妹都市提携50周年記念碑を除幕し、防災公園も視察。昼食後は鬼ヶ城観光を楽しみ、おもてなし館ではまえだや呉服店の協力で浴衣姿に身を包み、裏千家南紀支部による茶道も体験した。

 夜は熊野市国際交流推進協議会(室谷隆也会長)による夕食会で熊野の味覚に舌鼓を打つなど楽しいひと時を過ごし、大いに交流。マノエル市長は「熊野市は自然を含めて期待以上の美しさで、皆さんの勤勉さにも感動している。花火大会も初めてで、これからの人生にこれ以上のものはないくらい、心に残る体験になりました」と好印象を語った。

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