県立紀南高校は22日、夏休み期間恒例の「高校生活入門講座」を開催した。東紀州地域5市町と北山村の中学2・3年生125人へ、県内第一号コミュニティスクールとしての魅力や特色を紹介。来年度、生徒たちは入学した場合は最後の紀南高生となること、そしてその翌年度(2年次)には木本、紀南高校が統合した新高校の生徒たちが入ってくることも説明された。
開始にあたって、孝明校長と上地宗太生徒会長(矢渕中出身)がリモートで挨拶。校長は「きょうのこの講座が進路選択の参考になれば」。上地会長は「ここでしか学べない授業があり、地域とともに学習できる」とそれぞれ呼びかけた。また、この春に卒業した先輩たちからは「自分の夢に向けての努力を受け止めてくれる先生方がいた」「いろいろな先生方が私の進路に真剣に向き合ってくれた」「就労体験が進路の決め手になった」などと激励メッセージが寄せられた。
はじめに生徒会が▽インターンシップ(就労体験)▽選択制授業▽進路状況▽コミュニティスクール▽学校行事▽部活動―を紹介し、学校の特徴をPRした。インターンシップについては、参加した先輩から▽働いた場所・そこを希望した理由▽1日の仕事内容▽働く上で大切な事▽してはいけない事▽体験前と体験後の変化▽経験を将来に役立てたい事―といった説明があった。
また、選択授業「地域産業とみかん」は、みかんの栽培、加工、流通まで幅広く多角的に学ぶことにより地域への理解を深め、課題を発見し解決していこうという姿勢を身につけることを目的としている。選択授業「東紀州学」では、いろいろな事業所や観光地を訪問してどのような活動を展開しているかを学び、自分たちが暮らす地域への理解・愛着を深めていることなどが紹介された。
学校紹介を受け、参加者はそれぞれが希望する授業を受講。高校生活を体験することで近い将来の進路選択の参考にした。