将来は学校の先生に レスリングで華々しい活躍 尾呂志学園高田煕さんが教育実習で

 御浜町立尾呂志学園に19日、同校卒業生の高田煕(ひかる)さん(21)が教育実習生として着任。7月7日までの3週間、後輩たちに保健・体育の授業を教える。

 高田さんは現在、日本体育大学体育学部体育学科の4回生で、レスリング部副主将を務めている。小中学校時代は「新宮ジュニアレスリング」に通い、数々の大会で華々しい実績を残した。その実績を掲げ、高校は全国屈指の強豪校である千葉県の柏高校に進んだが、そこで待っていたのはチーム内での熾烈な争いだったという。全国大会(インターハイ)に出場権を得るためには県予選を通過しなくてはならないが、立ちはだかったのは同じ釜の飯を食らうチームメイトだった。それから2年は全国大会出場にできず、高校3年の時に初めて県予選で優勝し、インターハイ出場。同年、国体のフリースタイル71㌔級に出場して全国優勝を掴んだ。大学進学後もレスリングを続けており、勉学に励むかたわら、2年前の全日本選手権2位、昨年のインターカレッジで優勝を果たした。

 子どもが好きで、中学校の頃から後輩たちにレスリングを教えるのが好きだったという高田さん。その縁もあって教職への道を目指すようになったという。7年ぶりに母校に戻ってきて、「当時のまま変わっていない。小中一貫校で、人数が少ないながらも地域のひとたちといろいろなことを一緒にできる学校はなかなかない」と懐かしむ。後輩たちも一緒に遊んでくれる〝お兄ちゃん〟の存在にはしゃいでいる。

 卒業後もしばらくは大好きなレスリング続け、先生を目指すのはそれがひと段落したらと語る高田さん。「いまも昔も、たくさんの人に応援していただいている。後輩たちにはこの学園で、仲間を大切に思い出に残るような生活を送っていってほしい」と話す。髙田有治校長は「目標を持って最後まで続けること、簡単なことではないがそれに向かって努力を続けることの大切さを教えてあげてほしい」と未来の後輩に期待を寄せた。

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