三重県立木本高校(福田英成校長)と紀南高校(辻孝明校長)で10日、それぞれ入学式が挙行され、夢と希望を抱いた新入生が、新しい学び舎の門をくぐった。
木本高校には140人(普通科101人、総合学科39人)が入学した。式典には藤根正典県議や河上敢二熊野市長、野村廉士紀南地域活性化局長、奥山幸伸熊野署長ら来賓も祝福に駆け付けた。国歌斉唱に続き、福田校長が全員の入学を許可した。
今年度赴任した福田校長は式辞で「木本高校は創立100年を超える歴史と伝統ある高校。これまで地域の教育の核として、多くの人材を育て、その中では全国や世界を舞台に活躍する素晴らしい人材も多数輩出してきました。皆さんは本日よりその後輩として、地域の方から『木高生』と親しみを込めて呼ばれる存在となり、先輩たちに続く活躍が期待されることになるので、自覚と誇りをもって行動を。高校生活のスタートに当たっては▽高校生活の目標をしっかり持って過ごし▽自分のことを大切にして他人のことも大切にする▽積極的に地域社会に貢献する―の3点をお願いしたい」と式辞を述べた。
続いて新入生を代表し、尾崎朱紗さん(普通科)が「生徒としての自覚を持ち努力を怠ることなく勉学、スポーツに励み、有意義な高校生活を送ることを誓います」と宣誓。来賓の藤根正典県議、河上敢二熊野市長が祝辞を述べ、吹奏楽部の演奏で校歌を斉唱して滞りなく式が終了した。
一方、紀南高校(普通科)は9年間の義務教育を経て新たな学生生活に進んだ77人(男子39人、女子38人)を、創立62年目の新入生として迎え入れた。午後2時の開式を前に、新入生は保護者とともに校門をまたぎ、新たな学びの世界に一歩踏み出した。
新入生を代表して川上萠寧さん(阿田和中卒)が「ただいま紀南高校への入学を許可されました私たち77人は、紀南高校の規則、指導に従い、進路実現に向けて勉学や部活動に一生懸命に励むことを誓います」と宣誓した。
新入生と同じく4月から同校にやってきた辻孝明校長は①成長②一体感③自分自身の「安全・安心」―を示し、高校生活を通じてたくさんの経験をすること、仲間とともに勝利の喜びや敗北の悔しさを体験すること、そしてそれらのことは自分たちの安心・安全があってこそだと伝え、「新入生の皆さん、皆さんが紀南高等学校の生徒として、自信と誇りを持ち、それぞれの〝夢〟に向かって、充実した高校生活を送れることを期待しています」とまとめた。
新型コロナウイルスの感染も収束し、本年度から来賓の祝辞が再開された。御浜町の大畑覚町長は新入生へ「これまでに経験したことのないいろいろな事に、失敗を恐れずにチャレンジして。成功を体験する事が人としての成長につながります。〝万里一空〟、目標を立てて努力して」と祝福のメッセージを送ると、谷川孝栄県議会議員は保護者へ「お子さまにとっては卒業後、一人で生活していく準備期間となる3年間になります。これからの3年間、1日1日を大切に過ごしていただければ」と呼びかけた。