スポーツで地域盛り上げ 還暦野球 最後の大会で有終の美

 「第15回還暦野球熊野大会」が2日、熊野市のくまのスタジアムや防災公園野球場、健康運動広場で開かれた。コロナ禍や高齢化などで参加チームが減少するなどの影響により今回で最後の大会となり、往年の名選手たちが青春時代さながらに白球を追った。

 同大会は熊野還球会が主催。県内外の野球愛好者との交流を図るとともに地域活性化に寄与する目的で2006年から始まった。故・岡室洋一さんにより創始され、県内8チーム150人の規模からスタート。シニア選手が毎年、交流や試合を楽しみに参加し、第13回大会には20チーム400人の大イベントになった。

 今大会には県内はじめ和歌山、奈良、愛知、長野県から14チームが出場。1日夜に鬼ヶ城センターで開会式と懇親会が行われた。熊野還球会マネージャーの中森玉子さんが開会を告げ司会進行。大会長の河上敢二市長が挨拶し「これまで多くのチームの皆さんが熊野にお出でになり地域を盛り上げていただきました。春の到来を告げるスポーツイベントが最後になるのは残念な思いでいっぱい」と述べ、これまで大会をお世話してきた関係者や参加者に感謝の意を示した。

 市議会の久保智議長が歓迎の言葉。優勝旗の返還、大会〝皆勤賞〟の生涯野球尾鷲クラブ、早春会サニー、松寿クラブ、大台町クラブに記念品贈呈が行われた。また、生涯野球尾鷲クラブの岩崎哲也監督が選手宣誓した。懇親会では熊野還球会の鈴木美文代表がこれまでの歴史を振り返り、多くの支援や市の協力などに感謝の言葉。参加者からねぎらいの拍手が送られた。引き続き、熊野鬼城太鼓が迫力のバチさばきを披露した。

 2日はAからD4ブロックに分かれ、出場チームが熱戦を展開。選手たちが若々しくプレーし、随所に往年を彷彿させる好プレーが見られた。大会結果は次の通り。

 ▼Aブロック①熊野クラブシニア(三重県)②生涯野球尾鷲クラブ(三重県)

 ▼Bブロック①豊田南パワーズ(愛知県)②大台町クラブ(三重県)

 ▼Cブロック①松寿クラブ(三重県)②桜井桜球会(奈良県)

 ▼Dブロック①熊野還球会(三重県)②白浜寿野球クラブ(和歌山県)

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