高齢者叙勲(旭日単光章) 中納米子さん(元御浜町議会議員)に授与 16年間の政治活動に感謝

 長年にわたる地方自治への功労をたたえ、国から元御浜町議会議員の中納米子さん(88)へ高齢者叙勲(旭日単光章)が授与された。叙勲伝達式が20日に役場で行われ、中納さんが大畑覚町長を通じて勲章と賞状を受け取った。

 内閣府によると、高齢者叙勲は1973(昭和48)年6月に開始。春と秋の叙勲対象となる条件を備えていながら、様々な理由で勲章を授与されていない人を対象に、88歳(米寿)になった翌月の1日を発令日としている。

 中納さんは平成5年12月~21年12月までの4期16年にわたって在職。その間、副議長、総務財政常任委員会副委員長、産業土木常任委員会副委員長などを歴任し、崇高な政治信念をもって町の発展に貢献した。議員引退後は御浜町俳句会の会長として、紀南高校が毎年実施している「きなん小中学生俳句コンクール」の審査を行うなど精力的に活動している。

 勲章を受け取り、中納さんは「勲章をいただけるとは夢にも思っていなかった」と笑顔。議員時代を振り返って、〝平成の大合併〟として多くの自治体が動きを見せる中、御浜町は熊野市や紀和町との合併のほか、紀宝町・鵜殿村との合併を推す声、一方で合併反対派の声もあった中、中納さんは国から交付される合併特例債なども考慮して熊野市、紀和町との3市町で合併することを推進していたという。結果として御浜町は単独という道を選んだが、中納さんは「南郡・熊野市で力を合わせてという思いがあった」と当時の心境を語る一方、「今の御浜町の良い姿を残し、努力していくことに期待したい」と語った。

 中納さんの議員時代、大畑町長は町職員として関わった。大畑町長はその当時に思いをはせ、長きにわたる町への姿勢に敬意を表して「おめでとうございます」と言葉を贈った。

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