紀南高校(堀越英範校長)で16日、1年生80人と同校OBや地域住民らが意見を交わす対話集会が行われ、生徒や住民が輪になり学校の魅力などを話し合った。
コミュニティ・スクールの特徴を活かした取組の一環。生徒が地域で働く人との対話を通して、社会の厳しさや社会が求めるニーズ、労働者の権利や義務、尊厳を学ぶことが目的。この日はOBや学校運営協議会の会員や地域で労働に勤しむ約30人が同校を訪れた。
生徒や地域住民らは15のグループに分かれ「社会に出て働くということ」と「紀南高校の学校生活について」をテーマにそれぞれ意見交換した。同校同窓会長で紀宝町商工会長も務める田尾友児さんは仕事の喜びや、イベント開催といった地域貢献の体験談などを生徒たちに話した。
また、建具屋を営んでいる男性に生徒からは、仕事のやりがいや、社会にでる時に身につけておいた方がいいことなどの質問もあった。男性は「お客さんに喜んでもらえるとやりがいになる」と答え「初めて社会に出ると、周りの人はほとんどが年上。気軽に喋れるような技を身につけておくと以外に役立つ。紀南高校では多くの資格が取れる環境があるので、一つでも多くとっておくと有利」とアドバイスしていた。
各グループでは先輩たちが自らの体験談を踏まえ、コミュニケーション能力や挨拶の大切さ、目標を持って取り組むことなどを助言。生徒たちは〝金言〟に耳を傾け、この学びを将来に生かそうと活発に質問していた。