今春の選抜甲子園出場校を決める選考委員会が27日、毎日新聞大阪本社で開かれ、初の甲子園出場が期待された木本高校の21世紀枠選出はならなかった。
選考は21世紀枠からスタートし、まずは東日本で氷見(富山)、西日本で城東(徳島)を選出。残る1枠は石橋(栃木)に決まった。同校多目的ホールで選考委員会の中継を見守った松本徳一校長は、選手たちに無念の結果を報告。選手に対し「甲子園の土を踏めるかなと期待をしていましたが、大変悔しい結果になってしまいました。また、気持ちを切り替えて、夏の大会に自力で甲子園へ行けるよう頑張ってほしい。皆さんが努力をしてきて、21世紀枠の東海地区候補校にまでなったのは、皆さんの努力の賜物です。しかし、その一方では家族やOBの方々、木高の同窓生の方々、地域の方々が応援し、期待をして、支えてくれた。しっかり感謝の気持ちをもって、今日からの練習をしっかり頑張って次を目指してください」とねぎらった。
引き続きの会見では松本校長が改めて感謝の言葉。西垣戸洋一監督は「結果を受け、待機場所の選手たちを見たが、すでに夏へ向けての意志を持った表情に見えた。普段から精一杯自分たちを律して戦えている選手たちであり、その時点で心配はなくなった。秋の大会が終わった後、攻撃力を高めていこうと確認しており、部員の確保へ新入生を迎えて春、夏の大会へ向かっていきたい」と語り、「今回、改めて地元の方々やOBの方々に支えて頂いていることを感じ、報道等で木本高校を知った全国の方々からもSNS等でエールを頂きました。元気と感動を頂いたので、春、夏で恩返しを成し遂げたい。紀南、尾鷲も含めた東紀州3校を引き続き応援していただきたい」と決意を新たにした。
榎本和真主将は「応援していただいた地域の方々、サポートしていただいたOBの皆さん、支えて頂いた保護者の皆さんに良い結果ではなく申し訳ないという気持ちです。でも、自分の中では春、夏と三重県で一番になるということを目標にしているので、しっかり頑張って皆さんに恩返しできるよう頑張りたい。注目していただいたことは良い経験になりました。秋の大会で自分たちの課題は見えており、悔しさをもって克服できれば県で1番になれる。他の学校より地域の期待は大きいと思いますし、甲子園はOBの皆さんにとっても大きな夢。僕たちの代で絶対1番を獲ります」と意気込みも新た。来春迎える新1年生には「野球の上手い子に声をかけるのではなく、『木高で野球がしたい』という子たちと一緒に三重県で一番になりたい」と呼びかけた。