後輩たちにアツきエール 「努力の先」強く意識を 阪神・湯浅投手が故郷に凱旋

 最優秀中継ぎ賞のタイトルを獲得するなど大活躍のシーズンを終えた阪神タイガースの湯浅京己投手(23)が15日、地元の尾鷲市に凱旋。尾鷲市民文化会館で午後は母校・尾鷲中と輪内中の生徒計345人の前で講演、夜には一般約800人を対象にした「尾鷲よいとこスタンプ会イベント」に出演し、更なる活躍を誓った。

 中学生対象の講演会では、湯浅投手が中学3年時に担任だった野中貴央教諭(現輪内中)との対談形式で約40分、中学時代の思い出などを語った。

 湯浅投手は夢や目標について「保育園の時からプロ野球選手になりたいって思っていました。でも、今の自分の夢に向けてやってる最中なので、まだ夢が叶ったわけじゃない。今の夢は秘密だが、活躍してナンボの世界。今年1年だけじゃ意味ないし、1つ1つクリアして今の夢に近づければと思っています」とさらなる成長を誓った。

 また、中学生に向けては「夢は高く持ちつつ、その夢に向かって達成すべき目標はたくさんあると思う。1つずつクリアしていけば夢に届くと思います」とアドバイス。「努力の先をどれだけ強く思うかで、取り組みへの意識が変わる。プロになるため、目標を達成するためにどれだけ意志が強いか。努力を継続するのは辛抱強く、自分に負けそうになった時も負けずに頑張れるかが大切。僕も負けそうになったことはある。でも、自分に負けないことが大切。他人にどう思われようが、自分が良いと思ったことを続けてほしい」とエールを送り、生徒たちからの質問にも笑顔を交えながら丁寧に応じていた。

 講演会終了後は囲み取材にも応じ「帰ってくるとたくさんの方に声を掛けて頂けるし、地元を挙げて応援していただいているのが自分の力になっている。尾鷲も人口が減っていますし、自分が頑張ることで尾鷲の名前が出て、観光客が少しでも来るようになれば、にぎやかになると思う。そういった面でも頑張りたい」と地元への想いも口にした湯浅投手。「少年野球を見ても野球人口が減っているのは感じる。少しでも食い止められる存在になれるようになれれば。来年も開幕から成長した姿を見せられるように、このオフを大切に過ごしていきたい」と、侍ジャパンの一員としてWBCを戦う可能性も残る来季へ決意を新たにした。

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