熊野市紀和町の入鹿小学校で14日、アマービレフィルハーモニー管弦楽団の公演が行われた。同小の児童や入鹿中の生徒、保護者らがオーケストラの生演奏を満喫し、文化芸術活動への関心を高めた。
文化庁の令和4年度「文化芸術による子供育成推進事業~巡回公演事業~」の一環。一流の文化芸術団体の巡回公演を行うことで文化の担い手となる子どもたちのコミュニケーションや発想力育成を図り、将来の芸術家育成や芸術鑑賞能力の向上に結びつけようと開催され、入鹿小学校が実施校の一つに選ばれた。
同楽団は「若手演奏者にもっと演奏の場を」という思いから、㈱アマービレ楽器から立ち上がった、国内で唯一の楽器店が運営・経営母体となるオーケストラ。この日は楽団の大門信哉理事長や団員、スタッフら28人が入鹿小を訪問した。
オペラ「ウイリアム・テルの序曲」から「スイス軍の行進」で公演がスタート。大迫力の演奏が体育館を包み込んだ。引き続き、弦楽器や木管楽器、金管楽器、打楽器の紹介が行われ、児童生徒が各楽器の特徴を教わった。
観客席の児童たちが曲に合わせ、事前のワークショップで体験したサンバのリズムを拍手や足踏みで表現するコーナーも。指揮やバイオリン演奏も体験させてもらった。目の前で繰り広げられるオーケストラから、子どもたちは音楽の魅力や素晴らしさを感じ取っている様子だった。