10月9日(日)に斎行される木本神社(田中安弘宮司)の例大祭。今年は3年ぶりの神輿による渡御が行われるとあって町内に祭りムードが漂い始めているが、祭りの開始を告げる10月1日(土)の鈴上げ式を翌日に控えた30日、導入されて以来およそ100年で初めての大修復を終えた神輿が木本神社に到着。早速神輿奉仕委員によって装飾が施され、ピカピカの神輿が境内に鎮座した。
地域の多様で豊かな文化遺産を活用し、地域の実情に応じた特色ある総合的な取組に対して補助金を交付することで、文化振興とともに地域活性化を推進することを目的とする文化庁の地域文化財総合活用推進事業によるもの。神輿と合わせて新出町のダンジリ、栄町のヨイヤも同じく導入して約100年ぶりの大修復となった。
「暴れ神輿」の名の通り、荒々しい渡御から損傷も大きい神輿は、これまでも毎年地元大工らの手によってコツコツと少しずつ修復を加えていた。しかし今回の大修復では、老朽化が著しかった屋根をはじめ、一見新調したように見えるほど様々なパーツを修復。金具部分などは輝きが増し、田中宮司も「大変良くなった。氏神様にもきっと喜んでいただけると思います」と笑顔を浮かべた。
また、ダンジリは屋根とお堂部分など、ヨイヤも屋根、柱などが真新しく修復され、ヨイヤについては合わせて不具合だった台車のブレーキも修理。いずれも老朽化や損傷が著しかったものが、美しさを取り戻している。
暴れ神輿を担ぐ木本奉仕委員会の樋口和道代表は「これまでにもコツコツと直してくれていたが、これだけ大規模に直してもらってありがたい。若衆には気持ちも新たにしっかり担いでもらいたい」と感謝。田中義康本年度神輿奉仕委員長は「3年越しの渡御となりますので、綺麗になった神輿を多くの町民の皆様に見ていただければ」と話していた。
例大祭は1日(土)午後7時から鈴上げ式、8日(土)午後7時から宵宮祭、9日(日)午前9時から例大祭。神輿は午前10時半の出立ちを予定している。