熊野市飛鳥町小又で15日、色とりどりの古代米を使った「田んぼアート」づくりが行われた。6月初旬から9月末にかけ、稲の成長によって変化する田んぼアートが楽しめそうだ。
飛鳥地区地域まちづくり協議会(庵前佳生会長)と、自然や田んぼの保全活動や地域おこしに取り組む「ビオトープ小又」が主催。昨年は新型コロナウイルス感染症の影響により中止となった田んぼアート。今年のデザインは、1100平方㍍の田んぼには昨年から引き継いだ二河さくらさんの「蓮とメダカ」、800平方㍍の田んぼには飛鳥小学校6年生の森晴音さんの可愛い「干支の虎」が表現される。
15日の田植えには熊野市を中心に御浜町、紀宝町、遠くは松阪市から約30人が参加。藤根正典県議や久保智熊野市議会議長も汗を流した。
参加者は2006年から田んぼアートに取り組む小又地区の小畑貞文さん(83)らから指導を受け、1本1本手で苗を植えた。参加者は田の中の杭を目印にして図面通りに9種類の古代米苗を植えていった。子どもたちも泥に足をとられながら、満面の笑顔を浮かべていた。
「蓮とメダカ」の田んぼアートは、苗の生育状況によって蓮の葉が開き、花が咲き、メダカの数が増える様子が楽しめるという。小畑さんは「田んぼアートは時期に応じて稲の色が変わり絵も変わる。何回も見に来て、色の変化を楽しんでほしい」と話していた。