熊野市議会は13日、5月臨時議会を開き、新議長に久保智氏(68歳、無所属)、副同に畑中新子氏(47歳、無所属)を選んだ。任期は2年。
4月24日の改選後初の議会のため、議長が決まるまでの議事は最年長の岩本育久議員が進行した。
開会を前に河上敢二市長が当選した議員に祝意と敬意を表すとともに「市を取り巻く状況は過疎化・高齢化の進展、コロナの影響で低迷する社会経済情勢も相まって大変厳しい。この様な中ですが、コロナで大きく疲弊した経済の回復・再活性化を最優先に、DXやSDGsの推進を政策の横断的目標に位置づけ、働く場創出を目的とする産業振興、福祉健康支援、万全な防災対策の3点を引き続き柱に、町づくりの課題に対応するため様々な取り組みを進めてまいりたい。市政運営に格別のご理解とご協力を賜りますようお願いします」と挨拶した。引き続き、市幹部と議員がそれぞれ自己紹介。休憩をはさみ、正副議長選挙へと移った。
議長選挙は投票で行われた。投票総数12票の内、有効投票12票。久保議員が満票を得た。久保氏は平成26年に初当選。現在3期目で初の議長。これまで副議長や産業教育常任委員長などを歴任してきた。
副議長選挙は有効投票12票の内、畑中議員が満票を得た。畑中議員は平成30年に初当選し2期目。これまで産業教育常任委員長などを務め、副議長は初めて。
久保議長は「議員定数が12名となり、多くの先輩議員が勇退され、新たに4名が登庁された。市議会の変革の節目の時に議長の大役を仰せつかったこと、責任の重さをひしひしと感じている」と述べ、市議会の3つの大切な柱として▽開かれた議会▽物言う議会▽自分たちを律する議会―を挙げ「自らを律することが市民の信頼を得る第一歩。私の座右の銘は『できることをできるかぎり』。市民が市議会に求めるのは、市民と共にあることと思います。市民に寄り添い、市民の声を代弁する事を忘れず、皆さんのご協力を」と決意表明。畑中副議長も「今後は議長を補佐し、皆様のご指導、ご協力を頂きながら副議長の職務に精励してまいります。どうぞよろしくお願いいたします」と挨拶した。
議案では市税条例、市国保税に関する専決処分2議案を可決。市監査委員の選任や紀南病院組合議会、紀南介護保険広域連合議会、東紀州環境施設組合議会、三重県後期高齢者医療広域連合議会の各議員の選挙も行われた。