樋口議員最後の質問 全市民に1万円商品券 熊野市議会 一般質問がスタート

 熊野市議会の令和4年2月定例会は2日、本会議を再開し一般質問へと移った。今回の一般質問は4月の改選を前に最後の一般質問。4日までに樋口雄史、森岡忠雄、川口朋、山田実、下田克彦、畑中新子、伊東裕将、大橋秀行、久保智、岩本育久、松田唯議員が登壇する。

 トップバッターの樋口議員は、今期をもって勇退の意向を示している。今一般質問では市の課題や将来を見据えた取り組みについて「市民に伝わるよう、市長の言葉で語りかけて」と求めた。答弁の中で、河上敢二市長は今年に入ってからの新型コロナウイルス感染症の急激な拡大に関し、令和4年度も市民1人に1万円のレインボー商品券を支給する生活者事業者応援商品券事業を実施すべく、今定例会に補正予算を提出することを明らかにした。

 市政全般に関する答弁を受け、樋口議員は「再質問はありませんが、少し話を聞いてください」と、平成11年4月の市議初当選から対峙してきた河上市政を総括した。樋口議員は「平成14年にくまのスタジアムが完成致しました。今では熊野市のスポーツ集客、スポーツ交流になくてはならない大変重要な拠点。そのスタジアムを河上市長は当初計画に3年前倒しで完成させた。今では多くの自治体がスポーツ集客に取り組んでいるが、当時は言葉すらなかったのではないか。また、平成14年9月に学校の耐震化について一般質問しました。16年に耐震設計の予算を組んで頂き、当時一番耐震評価の低かった木本小学校の耐震工事が完了しました。子どもの命を守るという市長の強い思いから耐震化に着手されたと思っています」と話した。

 また紀伊半島大水害時には、河上市長が復旧の目処がついた頃「災害当時は何日も眠れなかった」と話していたことを回想し、樋口議員は「行政トップの苦悩孤独感を目の当たりにした」と回想した。

 樋口議員は河上市政の行財政運営を「同じ規模の自治体の約1・5倍の予算を組みながら、市の貯金である財政調整基金を10億円から30億円に、20億円増やした。河上市長は行財政運営のスペシャリスト」と高く評価。市職員の対応も市議になった頃から格段に良くなったとし「市役所は市民のために役立つ所。職員は市民に感謝される人。そういう人材を育てていただきたいと思います。最後に、この熊野市の将来をより良き方向に導いていただくことを心からお願い申し上げまして、私の最後の質問とさせていただきます」と締めくくった。

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