紀宝町井田在住の田中千鶴見さんが描いた、紀伊半島大水害などの災害現場で活躍した災害救助犬・ミックにスポットを当てた絵本「災害救助犬ものがたり さがせ!ミック」の原画展が現在、同町神内の「紀宝はぐくみの森」1階図書館で開催中。今年4月の開館後、初のギャラリーで、田中さんは「多くの方に災害救助犬について知ってもらえたら」と来場を呼びかけている。
ミック(ジャーマンシェパード、オス)は和歌山県太地町の公認訓練士・瀧本美鈴さんに育てられ、3歳の時にNPO法人和歌山災害救助犬協会から災害救助犬の認定を受けた。東日本大震災や紀伊半島大水害などの現場に出動し、安否不明者の捜索に活躍。以前にミックと面識のあった田中さんは「ミックを見て、凛々しくてハンサムで優しいと感じた。災害現場で活躍していると聞いて嬉しい。ぜひ絵にしたかった」ときっかけを語った。
絵本にはミックが生まれた時から災害救助犬として活躍するまでの様子が描かれている。水害から3年後、ミックは11歳でその生涯に幕を下ろしたが、絵本を通じて勇壮な姿が蘇る。今年6月に出版され、B5版全32ページで税込み1540円。
原画展は30日(火)までの午前10時~午後5時。22(月)、23(火・祝)、29日(月)は休館。なお、20日(土)は午後1時30分から田中さんとミックを育てた瀧本さんによる読み聞かせ・講演会も行われる。希望者は図書館まで申し込む(0735・32・4646)。