新型コロナウイルス感染拡大で延期となっていた令和3年熊野市成人式が7日、熊野市民会館大ホールで挙行され、対象者154人中75人が出席。成人式の挙行を喜び合った。
1月3日の予定を延期していたもので、感染対策を徹底したうえでの挙行となった。会場内は一席ずつ空けた配席や動線の分離など接触機会を減らすことで密の緩和を図り、出席者は開催2週間前からの体調管理を徹底。さらに、ワクチン未接種の場合は可能な限りPCR検査や抗原定量検査を受けての参加を促した。
式典は新成人の中村天音さんの司会で進行し、国歌の斉唱に続いて、倉本勝也教育長が「昨冬から猛威を振るい、未だ終息が見えない状況。成人式も今までにない形での実施となりましたことにご理解を。コロナ禍では、一人ひとりが少しだけ我慢し、力を合わせて困難を乗り越え社会生活をより良いものにしていくことの大切さを伝えなければならない。一生に一度の記念すべき成人式。喜びを分かち合う日ですが、式が終わった後も自分を守り、家族を守り、地域を守るためにも感染防止に徹した行動をとってください。皆様の門出を心から祝福し、幸多からんことを心より願います」と式辞。河上敢二市長が「夢は叶う。大きな夢、高い目標をもってしっかりと努力を続けて下さい」と述べ、山本洋信市議会議長も新成人の門出を祝福した。
最後は新成人を代表して濵中良輔さんが「コロナ禍で成人式の中止も頭をよぎるなか、開催に向けてご尽力して下さった皆様に心より感謝申し上げます。これまでお世話になった方々への感謝の気持ちと他者への思いやりの心を決して忘れず、お互いに信頼し合い、明るく、平和な未来に向かって歩んでいきます。責任と自覚を持ち、新成人として、一人の大人として恥じない行動をすることをお誓い申し上げます」と誓いの言葉を述べた。
木本町の西上紗菜さん(21)は「1月に成人式ができないと聞いたときはショックでしたが、楽しみにしていたので開いてもらえて嬉しい。久々に会えた友だちもいて、本当に良かったです」と笑顔。ある保護者は「子どもが祖父母らに着物姿を見せ、喜んでいたので嬉しい。開いてもらえて良かった」と喜んでいた。