新鮮な生果は今だけ 焼き魚や鍋にピッタリ 熊野市 新姫の収穫作業始まる

 熊野市ふるさと振興公社は7日、紀和町の同公社長野ほ場で市特産の香酸かんきつ・新姫の収穫作業を開始した。様々な加工品開発が進む新姫だが、新鮮な生果が味わえるのはこの季節だけ。同公社では「焼き魚や焼き肉などで楽しんで頂ければ」とPRしている。

 新姫は新鹿町で発見された。ニホンタチバナとマンダリンの交雑品種と推定され、平成9年に品種登録された。爽やかな香りが広がる香酸かんきつで、果汁は焼き魚や鍋物などの各種料理に相性がよく、焼酎にも合うと評判。加工商品も開発が進んでおり、現在は果汁やポン酢、飴、アイスクリーム、くず餅、ドレッシング、パウンドケーキなど年々多様になり、改良も加えている。

 今年度は個人と団体合わせて22軒が栽培し、収量は昨年並の21㌧を見込んでいる。

 収穫初日はスタッフが3㌢以上に育った新姫を一つひとつ丁寧に刈り取った。収穫作業は11月後半ごろまでの予定。

 販売は9日から鬼ヶ城センターや瀞流荘、道の駅板屋九郎兵衛の里、湯ノ口温泉、駅前特産品館やお綱茶屋、いこらい屋などで行われる。今年はいつもの5個入り販売の果実サイズを大きくするなどしてプレミアム感を出していくという。

 同公社の今西孝典さんは「今年は長雨の影響でいまのところ小玉傾向ですが、味は例年同様良好です。焼き魚や焼き肉、鍋、焼酎等にご利用ください」と話していた。商品に関する問い合わせは同公社(0597・97・0640)まで。

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