三重県に緊急事態宣言が発令された中、1日から熊野市・南牟婁郡の公立学校で2学期がスタートした。熊野市、御浜、紀宝町では県北勢、中勢地域と比べ感染状況が落ち着いているため、臨時休校や学年で分けての分散登校などは行わず、通常通りの登校風景となった。
熊野市の木本小学校(川﨑奈保美校長)では各教室と職員室をリモートでつないで始業式を実施。感染予防対策に留意しながら、児童たちが元気に2学期をスタートさせた。
川﨑校長は夏休み中の感染拡大や緊急事態宣言発令、学校での対策などを説明「1人ひとりが予防を心掛けて下さい。6年生が9月に予定していた修学旅行は延期となりますが、運動会は今のところ出来ると考えて練習を重ねていきます。コロナの中でもできることを見つけて、楽しい2学期にしましょう」と呼びかけた。
熊野市教育委員会は当面の対応としては、緊急事態宣言中は中学校の部活を禁止。運動会や体育祭は延期し、修学旅行も10月以降に。給食は黙食。授業はクーラーを使用するとともに換気にも十分配慮する。
今後の感染状況によっては、学級閉鎖や臨時休校、分散登校やタブレット学習、プリントなどによる自宅学習を組み合わせて実施する場合もあるという。市教委では「子どもたちにとっては感染対策を徹底しつつも、日常を取り戻すことで、学習面・生活面そして心の安定を図っていくことは、非常に重要であると考えております」と話している。
御浜町立阿田和小学校では、例年とは違って体育館に集らず校内放送形式で始業式。竹本和拡校長は全校児童130人誰一人欠けることなく再会できたことを喜び、今後の健やかな成長に期待を寄せた。また、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言下で日々の生活でも変化する中、自分や仲間を守るため引き続きの感染対策を促した。
40日ぶりに登校した児童は、夏休みの宿題を提出し、学習用端末(クロームブック)を使って学校からの連絡事項を確認。竹本校長からの激励を受け、新学期の生活に意欲を燃やした。
竹本校長は、これからの季節は様々なことに挑戦するのにうってつけとし「その時しなければいけないことに精一杯取り組んで」と激励。卒業まで半年となった6年生33人には「残りの小学校生活を充実したものにできるよう頑張って」と呼びかけた。