7人制女子ラグビー 夢の東京五輪に出場 祖父母が井戸出身 熊野ゆかりの平野優芽さん

 東京2020オリンピックが23日に開幕する。7人制ラグビー女子では、熊野市ゆかりの平野優芽さん(21歳、日本体育大学4年)が日本代表「サクラセブンズ」のメンバーに名を連ねる。優芽さんは井戸町出身の平野拓男・佐江子さん夫妻の孫。拓男さんから息子の幸人さん、そして優芽さんへと親子3代続くラグビー一家の夢が、オリンピックで花開く。

 優芽さんは東京都出身。身長160㌢、60㌔。ポジションはスクラムハーフで、ゲームメーカーの役割を担う。多彩なステップワークと強気な走りで相手を抜き去る。2018年のアジア大会ではトライを量産し、日本代表の初優勝に貢献した。

 祖父・拓男さんは木本高校10回生。高校でラグビーをしていたという拓男さんは卒業後、大阪へ。息子の幸人さんも関西の高校でラグビーに励んだ。祖父と父の影響で、小さな頃からラグビーが身近な存在だった優芽さん。小学校1年生の時、東京都の杉並少年ラグビースクールの体験会に参加。すぐに「ラグビーがしたい」となり、幸人さんもコーチとして親子でチームに加わった。

 優芽さんは中学2年でオリンピックを目指す7人制女子ラグビーチーム「Rugirl―7」から声がかかり、個性豊かな選手たちと切磋琢磨。高校では太陽生命ウィメンズセブンズにクラブの代表メンバーとして参加。2015年の東京大会のMVPに。2017年に女子セブンズ日本代表に初選出。代表デビューから4年を経て、リーダーを任されるまでに成長した。

 今年6月19日、日本ラグビー協会は東京オリンピックに臨む日本代表を発表。その中の一人に、優芽さんの姿があった。子どもの頃からの夢はオリンピックでの日本代表、そして金メダル。世界一の選手になりたいという強い想いで練習に励んできた。優芽さんは『ラグビーマガジン7月号』の特集インタビューで「オリンピックが東京で開催されることになり、それがこれまで頑張ってこられた原動力。東京で、日本で大会が開催されることを楽しみにしていたと思うのですが、いま、その思いが変わってきているのは寂しいですね。ただ、それに流されず、影響されずラグビーができていることに喜びを感じています。私、ラグビーが大好きなんです」と答えている。

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